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海産物
天塩町のしじみは日本最大級の大きさであり、非常に味が濃いです。また秋には鮭も水揚げされます。
海産物
江戸期のテシホ場所の時代から、本町の漁業は豊かな漁場に営まれてきました。その中心はなんといってもニシン漁、サケ漁で、初期の発展に大きな役割を果たしてきました。 しかし、ニシン漁の後退とともに「獲る漁業」から、沿岸・内水面を拠点とした「育てる漁業」への転換が課題となり、本町でも着実に育てる漁業への移行が図られてきています。
漁業造成や計画的な施設整備などの取り組みが進められたことにより、天塩川本流・支流やパンケ沼などでシジミ漁が盛んになり「天塩名産」として全国有数の知名度を誇っています。
天塩のシジミは、蝦夷の三絶といわれたほど美味であり、味と粒の大きさでは日本一を自負しています。天塩に生息する種類はヤマトシジミで、主漁場はパンケ沼と天塩川。特に、より海に近い天塩川産の青シジミは、淡いうす緑色で若々しく、味も濃くて高級品として定着したのですが、漁獲量が一般シジミの半分で、地元でのみ販売される貴重なものとなっています。
9月には定置網によるサケ漁があり、脂の乗ったおいしいサケは新巻として各地に出荷されます。
牛
人よりも牛の方が多い天塩町。1万数千頭余りの乳牛を飼育し、年間5万トンの牛乳を生産しています。
天塩の牛
天塩の酪農産業は明治末から大正にかけて始められ、昭和32年の産業振興5ヶ年計画、35年の酪農振興計画などを契機として、町の発展を担う基幹産業の一つとして歩み続けてきました。経営の大型化や近代化、大規模草地改良事業などを柱とした取り組みの中で、町内で飼育されている乳牛は約1万数千頭を数え、年間約5万トンの牛乳を生産しています。こうして本町は道北圏の専業酪農地域として「北海道の酪農王国」と称されるようになりました。
近年は、生産調整や貿易自由化など農業をとりまく国際的な環境が大きく動いています。そうした変化を踏まえながら、優良牛導入、良質乳生産出荷奨励補助、経営の合理化・近代化・後継者対策などに努めながら経営体質の強化と安定化を図り、新たな時代にふさわしい酪農郷づくりを進めています。 また、休む間もなく働き続ける酪農家のひとときの休日と、余暇の充実を図るためヘルパー制度、後継者対策ばかりではなく農業実習生や新規酪農者を受け入れるシステムづくりが積極的に進められています。
現在、天塩町には民安ダムが建設され、このダムから水を引くための用水路や排水路などの基盤整備をし、家畜ふん尿などを畑に還元するスラリー方式による肥培かんがいを展開しています。また、牛舎の牛床・飼槽・換気改善など快適環境づくりを積極的に進め、良質乳の生産性向上に努めています。